1.生涯学習の徹底と健康教育の推進(田名部宗之、金田八重子)
1)医学医療の高度化・細分化するいま、よりよい生涯学習の機会を提供する。
2)全人的医療の提供のために、自然科学の領域だけでなく、人文・社会科学
の領域における生涯学習の機会の提供にも心掛ける。
3)治療経験や医学研究の発表の場として、年一回開催している八戸医学会の
充実を図る。
4)地域における医療連携のひとつとして、公的三病院などで行われる学術集
会などを会員に積極的に公開していただき、地域内の学術交流を盛んにする。
5)学術講演会の相互公開など三師会の学術交流を図る。
6)市民への医学情報の提供に努める。
八戸市との協力により、昭和58年から続けている医師による健康教室等の充実
に努める。
医師による健康教室を年26回、健康相談を年1回開催の予定である。
学術学習委員会、広報委員会、地域保健委員会が共同でフォーラムを計画する。
2.地域保健・福祉活動の推進(岸原千秋、高橋秀知、片桐清一)
1)八戸市地域保健医療対策協議会、八戸地域保健医療推進協議会、八戸地域
保健・医療・福祉包括ケアシステム推進事業会議に参画し、積極的に提言を行
う。
2)八戸市三師会連絡協議会活動を推進する。
歯科医師会、薬剤師会との密な連携を図り、十分な患者サービスのできる医療
を提供するよう努める。
3)感染症に対する保健所及び県の連絡協議会と協力し会員の診療に貢献する。
八戸市医師会感染症情報管理部門を充実させる。
4)在宅緩和ケアの推進に努める。
5)医師会事業活動の衆知のための広報活動を行う。
報道機関、市議会議員との医療情報交換を行い、市民フォーラム等を企画開催
する。
3.小児・学校保健活動の充実(高橋秀知、金田八重子、巴朝夫、片桐清一)
1)小児保健・学校保健・環境教育に積極的に参加する。
a)頼られる校医のあり方を探求し、学校保健委員会(各校の校長が主催)を始め、
学校の諸行事に積極的に参加する。
b)小児・学校保健に関係がある各科専門医に積極的に協力をお願いする。
c)すべての保育園・幼稚園・学校における禁煙化の実現と喫煙予防の推進に積
極的に努める。
2)保育園医・幼稚園医活動と研修及び各園との連携と共同研修を一層充実さ
せる。無認可保育園の健診を積極的に援助する。
3)学校健診の充実と強化を図る。
a)心臓疾患児、腎臓疾患児のフォローアップを強化する。
b)脊椎側弯症の早期発見に対する一次チェックを強化する。
c)小児生活習慣病の予防対策を推進する。
d)中学生の貧血検査を推進する。
e)思春期のヘルスケアを推進する。
中学生に対するいのちを育む教育をアドバイスする。
f)感染症に関する対応を円滑に推進する。
4)予防接種事業を円滑に推進する。
予防接種率の向上に努める。
4.成人保健活動の推進(高木伸也、岸原千秋)
1)産業医活動を推進する。
a)産業医研修会を開催する。
b)八戸地域認定産業医と八戸地区労働基準協会と共同で、衛生管理者交流会を
開催する。
c)事業場の産業医選任状況を把握する。
d)認定産業医の地位の向上と身分の保障を図る。
2)八戸地域産業保健センター事業を推進する。
a)健康相談窓口のPR活動及び充実を図る。
b)個別訪問産業保健指導を充実する。
c)産業保健説明会を開催する。
3)青森産業保健推進センターとの連携を図る。
5.総合健診センター事業の推進(高木伸也、澤直哉)
1)総合健診センター事業の充実・発展に努める。
2)検診精度の向上に努める。
最近各学会などから、検診ガイドラインが出されているので、それらに留意し
精度向上に努める。
3)検診受診率・精検受診率の向上に努める。
6.情報ネットワークの充実(本田忠、高橋秀知)
1)会員、各施設のIT化を支援する。
a)会員へのIT技術の普及を図る。
初心者向けパソコン・インターネット講習を開催する。年間3クール程度開催
予定である。
b)日医標準電子カルテ、ORCAの普及を図る。
周辺機器の充実を図り、宣伝、機器展示を行う。常設展示場を医師会内に設置
する。
c)電子カルテの普及を支援する。
画像配信の支援、地域電子カルテの検討を行う。
d)その他疑問などに対する援助体制作りを図る。
事務局、業者の利用により会員からの様々な疑問に答える体制作りを図る。
2)医師会組織のIT化を支援する。
a)医師会会議室にパソコンを配置する。
理事会、委員会、講習会での利用及び会議の電子化促進を図る。
ひきつづき、各委員会のメーリングリスト作りを推進する。
b)ブロードバンドネット会議を開催する。
ブローバ会議の開催と他委員会への普及を図る。
c)文書のデジタル化をより徹底する。
積極的にホームページ上のデータベースへの蓄積を図る。
d)「医師会のうごき」のデジタル化を図る。
3)地域医療連携のIT化を支援する。
a)会員へのサービス向上を図る。
情報伝達網の更なる整備及び情報の質と量の維持を図る。会員相互の情報交換
を促進する。
b)HKN・検査配信システムの維持管理を行う。
c)地域中核病院との連絡網を整備する。
d)近隣医師会との共同事業を積極的に行う。
e)介護ネットワークを構築する。
ケアカンファレンスのネットワークを構築する。医師とケアマネージャーの連
絡網を整備する。
4)学会のIT化を図る。
八戸医学会で情報関連機器展示会(ハード・ソフト)および情報配信を図る。
その他の学会も希望あれば支援する。
5)市民向け情報発信をする。
a)HKN・医師会ホームページの充実による啓発活動を実施、特に医療の危
機的状況に鑑み、医療制度関連の広報企画を充実させる。
b)医師会内の様々な企画をホームページに積極的にのせる。
c)市民サービスとして医療相談などの窓口作りを図る。
7.保険医療対策の強化(金田八重子、巴朝夫、田名部宗之、本田忠)
保険診療とは保険者と医師との契約診療であり、レセプト請求に於いてはこれ
が根底にあるという事を理解して頂くよう努める。
1)社会保険事務局による医療機関の個別指導については情報を提供し、当該
会員との連絡を密にし、立会いサポートする。
2)研修会、伝達講習会など開催し、指導・監査等の新しい事例を中心に、介
護保険との関わりや保険医療に関する情報をすみやかに会員に提供する。
3)診療報酬請求について、当医師会の審査員から助言を受ける機会を設け、
審査委員会との情報交換をする。
4)労災事故・自動車事故診療における診療報酬の疑義については、県医師会
の労災・自賠責医療委員会ならびに県医・自賠責事務所・損保会社との三者協
議会を活用する。
5)保険医療についての情報を関係委員会との協力のもとに会員に提供する。
8.医事紛争対策の強化(村上寿治、岸原千秋、澤直哉)
1)医師対象の医療事故防止研修会を開催する。
2)県医師会の事業であるコメディカルスタッフに対する医療事故防止指導講
習に協力しながら講習会を実施していく。
3)会員が医療事故・紛争に遭遇した場合、医師会並びに事故担当者にすみや
かに連絡し、手続きする方法を周知徹底していく。
4)市医師会と公的三病院における医療事故に関する連携を図る。
9.地域におけるスポーツ医活動の充実(澤直哉、巴朝夫)
1)スポーツ医活動充実のためスポーツ医学に関する学会及び研修会に参加し
専門知識の蓄積を図る。
2)体育協会、教育委員会との連携のもとスポーツ指導者の研修会を開催する。
3)各種スポーツ大会、競技会、学校スポーツクラブ活動現場などへ出向いて
スポーツ健康相談を行う。
4)スポーツ指導者、学校医、養護教諭からスポーツ外傷・障害やその予防に
対する相談をいつでも受けられるようにする。
5)産業医活動との協力のもとに、勤労者の健康づくり、生活習慣病の予防に
寄与し職場の健康作りへ参加する。
10.勤務医部会活動の推進(瀬尾喜久雄)
1)救急医療における実践的連絡調整を担ってきた救急医療対策小委員会の機
能を更に充実する。
2)生涯教育として市医師会の学術学習委員会と共同で、会員のみならず市民
のための幅広い分野の学術学習の機会を提供する。
3)「勤務医と開業医の話し合いの会」を継続し、より一層の医療連携の推進
に努める。
4)地域全体という視点に立って慢性期医療の問題点に焦点を当てて検討し、
地域連携パスの作成などに寄与する。
5)全国医師会勤務医部会連絡協議会に参加して会員に情報伝達し、部会活動
の活性化に役立てる。
6)医師会活動への参加を広く勤務医に働きかけ、活性化に寄与する。
11.救急医療体制の充実(巴朝夫、平賀q子、田名部宗之)
関係医療機関との協力のもとに以下の事を推進する。
1)一次・二次・三次救急に対して、会員各々がその役割を分担して機能を発
揮する体制を整備し、病診連携の円滑化を進める。
2)勤務医部会の救急医療対策小委員会と連携し、救急医療に関して会員への
啓発、そして救急医療への参加を促す。
3)休日夜間の一次救急医療体制の確保に努めるとともに、会員に対しても、
市民に対しても、より一層の理解と協力を要請する。
4)災害救急体制と救急連絡網の整備を進める。
大規模災害時初動マニュアル・救急災害出動連絡系統を更新し、更にポスター
も作成し各医療機関に配布する。
12.休日夜間急病診療所の運営管理の推進(巴朝夫、平賀q子、田名部宗之)
1)職員相互の和、医師とのよりよい連携を図り、患者により好感を持たれる
診療所の雰囲気をつくるために互いに努める。
2)急病診療所に、災害時に必要な薬品・機材などを整備する。
3)AEDの講習会を企画する。
13.臨床検査センターの充実、発展(平賀q子、高木伸也)
1)検査データに関する情報発信のさらなる充実に努める。
2)検査センター利用者への一層のサービスに努める。
3)検査の精度管理に努める。
4)臨床検査懇話会を共催し、会の発展に努める。
5)三八地区標準化委員会に協力し、検査値の標準化、基準値の地域内共有化
を進める。6)細菌感受性動向調査連絡協議会に参加し、地域の耐性菌問題に
取り組み、抗生剤の適正使用を進める。
7)平成16年度より検討を重ねてきた検査データ配信システムを更新し、より
一層配信の充実に努める。
14.准看護学院の運営と管理(於本章、工藤清太郎)
聖域なき構造改革の影響を受けて、医療制度のみならず看護制度とその教育体
制も変容を迫られている。看護師・准看護師制度に対する国民の認識も急速に
変化している。当学院はこの激しい変化に対応できるよう、体制を整えながら
運営していく。
1)八戸市医師会「看護職員養成対策特別委員会」からの答申(平成15年9月)
を踏まえ、課題克服に取り組む。さらにその後の社会情勢を見据えた新たな検
討をしていく。2)八戸市医師会立である当学院の存在意義について、受験希
望者および関係高校の進路指導担当者に適切な情報を提供し、明確な目的意識
を持つ学生の募集に務める。
3)看護職として資質のある応募者を期待し、推薦入学制度および二次募集制
度を活用していく。
4)当学院は「准看護師育成」を目的として運営されているが、当学院に入学
したほとんどの学生が高看進学を希望している現状を考えて、准看護師育成を
維持しつつ、八戸市立高等看護学院に対する進学率向上を図るため、当学院内
の体制を整備する。
5)学院教職員相互の協力体制を強化し、学生指導体制の向上と安定化を図る。
6)医師会員、保護者および同窓生を含む学院関係者と共に、後援会活動の活
性化と同窓会組織の発展に協力する。
15.交流センターの運営と管理(於本章)
医療・保健・福祉・介護の分野で医師会が地域に於いて果たすべき役割の方向
付けをする委員会として、訪問看護、在宅介護支援、居宅介護支援事業の健全
な経営の基に指導的な立場を保持しつつ、会員のために以下の事業を行う。
1)八戸市医師会訪問看護ステーションを運営する。
会員医療機関との更なる連携増進を図る。
2)青森県訪問看護協議会三八支部を通じて、他訪問看護ステーションとの連
携を深め、看護サービスの質向上に努める。
3)八戸市地域包括支援センターの補完的機関として、八戸市医師会在宅介護
支援センターを運営する。
保健、医療、福祉と連携し担当生活圏域である、柏崎、小中野地区の介護予防
を推進する。
4)積極的に研修に参加し、在宅介護支援センターの課せられた事業を遂行す
る。
5)地区民生委員、地域住民、介護相談薬局との交流を図り、介護予防教室、
高齢者見守りネットワーク、ボランティア育成等の事業を推進する。
6)八戸市医師会居宅介護支援事業所を運営する。
ケアプランの更なる充実に努める。新制度に対応できるよう積極的に研修に参
加する。
7)介護支援専門員協議会へ積極的に参加する。
8)八戸地区介護保険事業者協会への参画を通して、介護サービスの質向上に
努める。
9)交流センターの紹介を行う。
会報「はちのへ医師会のうごき」への掲載を継続して行う。
16.介護保険制度への対応(工藤清太郎、平賀q子)
介護保険制度の円滑運営のため主導的立場で役割を推進していく。
1)介護認定審査会への継続的参画及びそれに伴う諸課題に対し積極的に提言
を行う。
2)在宅医療に於ける主治医の役割を推進し、在宅療養者に対する医療サポー
トを推進する。
3)医療機関、福祉、行政とのより良い連携システムを強化していくことに努
力する。
17.広報活動の充実(片桐清一、高橋秀知)
1)医師会の学術の場として、会報「はちのへ医師会のうごき」"学術欄"の充
実を図る。
2)八戸市医師会の広報活動を行う。
3)市民のための医療情報の提供を行う。
4)時宜に応じた座談会や対談を開催する。
5)寄稿の充実を図り、会員の声を伝える場とし、会員間の一層の親睦、情報
交換を進める。
18.福利厚生事業の充実(金田八重子、工藤清太郎)
1)医師健診の充実、各クラブ活動の推進を図り、会員の健康管理及び親睦に
努める。
2)合同忘年会、女子ソフトボール大会等を開催し、職員、家族を含む地域医
療関係者の連帯感を高め親睦を図る。
3)生活協同組合、医師年金、相互扶助会、八戸市医師会納税貯蓄組合など、
その他会員に必要な事業の強化に努める。
4)医療廃棄物の適正処理の周知に努めるとともに、各医療機関の廃棄物に関
する実態調査を行う。
5)雇用対策問題懇談会を開催する。従業員の雇用・定着に関する勉強会及び
講師による講演などを計画する。
6)職員永年勤続表彰を行う。
7)新入会員との懇談会を開催し、医師会組織、医師会活動等についての説明
と参加協力をお願いする。
19.医師会活動の充実(於本章、高木伸也)
1)庶務担当は医師会に寄せられる資料・情報を積極的に収集・整理し、医師
会活動の基盤としての庶務活動を行う。
得られた情報を広く会員に公開し、合理的に会員に伝達し、会員の請求に応じ
て提供し、医師会活動の理解に資する。
2)委員会は会員の生活・医療保健福祉活動に関わる事項につき、自由な発想
で意見を交換し、あるいは医療環境・医療制度の変化に対応する問題提起を行
うなど、多角的に医師会活動を考える。
3)情報公開や訴訟問題等医療に対する社会の目は厳しいものになって来てい
る。その中で地区医師会はそれに素早く適応できる柔軟な体質を備えなければ
ならない。その目的のため、八戸市医師会各委員会の総ての活動について、会
員の理解を深め、全員参加の医師会活動に向けて努力する。
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