八戸准看護学院第56回戴帽式

 平成27年11月28日、第56回八戸准看護学院戴帽式が挙行されました。56回生33名が式に臨み,厳粛な雰囲気の 薄明かりの中,ナースキャップを戴き,ナイチンゲールの灯火を受け継ぎ,ナイチンゲール誓詞を全員で唱和しました。
 学院長式辞は,毎年熊谷学院長自ら草稿されるのですが,今年の目玉は Mark Twain の The two most important days in your life are the day you are born and the day youfind out why. でした。Mark Twain と聞くとトム・ソーヤーの冒険,ハックルベリー・フィンの 冒険がまず頭に浮かびます。たとえ子供であっても決める時には自分で決断しなければいけない,ということを教えられた物語でした。自分が生まれてきた理由,必然性を今こそ再確認して,自分で決めることができる学生になってもらいたいものです。
 最後に,戴帽生を代表して佐々木真弓さんがお礼の言葉を述べました。この中で注目したのが,テーラーメイドの看護という一節です。マニュアル,ガイドライン全盛の医療現場ですが,真のテーラーメイドとはどのようなものか,これから臨地実習に出て確認してくれることを期待します。





(以下、式辞より抜粋)
 この戴帽式の意義は,皆さんが看護師を目指すと決めたその決意を思い起こし,気持ちを新たに奮い立たせる儀式でもあります。
 先ほど皆さんは,ナイチンゲール像の蝋燭の灯を自分の蝋燭に灯しました。これは昔から延々と続く看護の精神を,今受け継いだのです。炎を灯し,見つめることにより自分の進むべき看護の路をしっかりと心に刻んだことと思います。  
 看護とは患者さんに接し,身体的な病気を治す手助けをするばかりではなく,悩める心の看護も重要です。例えば入院となりますと,家族と離れ,今まで活動していた社会との繋がりが薄れ,ともすれば気弱になり自分の存在意義を問いただすこともあります。看護は,病という身体的,精神的苦悩の状態から援助し解放するという崇高な人間的行為です。
 アメリカの作家マーク・トウェインという人がこういう言葉を言っています。それは「人生で一番大切な日は2日ある。生まれた日と,生まれた理由が分かった日」。戴帽生の皆さんは今日がその日ではないでしょうか。看護師として人の為に尽くすという崇高な理由を持って今日に至ったのではないでしょうか。

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