「どうつきあう? 子どものアレルギー」


橋こどもクリニック 高橋 秀知


 普通,体に異物が入った時,外に出そうとする防御反応が体内で起こるが,ア
レルギーはこの有益なはずの防御反応に生体が耐えられず,かえって悪い反応が
起こる場合をいう。アレルギーの原因となる物質をアレルゲンという。アレルギ
ーの種類には気管支喘息,花粉症,アトピー性皮膚炎,食物アレルギーなどがあ
る。アレルギーの人が年々増加してきているが,この原因としてアレルゲンの増
加,第一にダニが考えられている。住宅環境が良くなり,高断熱高気密性のサッ
シなどによりダニが増えやすくなった。また,乳児期の栄養法,離乳の早期化,
種々の化学物質,大気汚染も原因と考えられている。

気管支喘息とのつきあい方
1.喘息が起こりにくい環境づくりが大切です。ダニを減らすためにカーペット,
じゅうたんはやめてフローリングにする。ふとんを敷く時の換気をする。寝具は
よく日に干して乾燥させその後掃除機をかける。犬,猫,小鳥などのペットはや
める。暖房機具は空気を汚さず,ほこりを舞い上げないものにする。

2.毎日の食生活にも注意が必要です。母乳栄養を心掛け,離乳をする時にも十
分注意し,かたよりのないバランスのとれた食事が大切です。

3.かかりつけ医の指示を守って正しい服薬をする。長くかかる病気なので気長
につきあう。勝手に薬をやめないようにしましょう。

4.季節の変わり目,昼と夜の温度差に注意しふだんからかぜをひかないように
強い体づくりに努めるとともに,着るものの調節をこまめに心掛けるようにしま
しょう。

5.喘息に負けない心と体づくりのため赤ちゃんの時から水かぶり,冷水浴,う
す着,乾布まさつ,冷水まさつを始める。3〜4歳を過ぎたら喘息体操を始めま
しょう。

6.花火の煙,たばこの煙,蚊取り線香,ペンキ,シンナー,防虫剤はのどや鼻
の刺激になるので避けましょう。

食物アレルギーとのつきあい方
 食物アレルギーの症状は,嘔吐,下痢,蕁麻疹,喘息,偏頭痛,頻尿,夜尿な
どいろいろある。また,症状の現れ方も食べてすぐ出てくる即時型や,何時間か
して出てくる遅発型,1〜2日して出てくる遅延型がある。まず原因となる食物
を見つけ出すためには食物日誌をつける事が非常に参考になる。小児では牛乳,
卵,大豆がアレルゲンとして多くみられるが最近は小麦やゴマ,ピーナツなども
みられるようになってきた。アレルゲンの判断は素人判断は禁物で,よくかかり
つけ医と相談するように。アレルゲンがはっきりしている時は除去食療法が基本
であるが,成長期の子どものため重要な蛋白源を除去する場合は,代わりとなる
物を使うようにする事。子どもの成長につれて食物アレルギーは消えていくので,
かかりつけ医と相談しながら何を食べていいか指示を受けながら,必ず治ると思
って頑張りましょう。

アトピー性皮膚炎とのつきあい方
1.アトピー性皮膚炎をすぐ治す方法はないので何年もかかると覚悟を決めて忍
2.耐強く頑張りましょう。
3.症状が変われば治療も変わってくるので,定期的に受診しましょう。良くな
ったと自分勝手に判断して中止したり薬だけもらって塗っていると良くなりませ
ん。
4.一番大切なのは毎日のスキンケアです。汗をかいたり,よだれや食物が顔に
ついたらすぐ洗い流して軟膏を塗りましょう。お風呂に入ったら,肌が乾ききら
ないうちに軟膏を塗りましょう。特別な石けんは必要ありませんがよく洗い流し
て下さい。