「患者サポート体制 上」

本田 忠=本田整形外科クリニック院長、八戸市在住

 八戸地域医療圏の約五十万人(他医療圏からの流入含む)の健康を支えるた
めには、地域医療を一つのシステムと考えて、限られた医療資源を有効に活用
し、さまざまな医療サービスを効率よく提供できるようにする必要があります。
そのためには以下のことが重要になってきます。

 ▽かかりつけ医
 自分の健康状態の相談ができ、日ごろから信頼を寄せる医師のことです。専
門的な検査や治療が必要となれば、その病気に合った病院や専門医を紹介して
くれます。医療資源の有効活用のためにも、普段はかかりつけ医に診察を受け
ましょう。

 ▽夜間救急体制
 夜間救急体制の充実が望まれますが、無床開業医の増加、医師の高齢化、診
療科の偏在もあり、時間外診療の負担や安全対策も大変です。八戸地域の夜間
救急体制は他地域に比べて充実しています。実績では、夜間急病センターなど
で受診している患者さんは、夜間に病院を訪れる患者さんよりも多いのです。

 ▽地域医療連携
 病院と診療所の連携を「病診連携」、診療所同士の連携を「診診連携」とい
います。かかりつけ医と地域の病院がスムーズな連携を取りながら、皆さまに
安心できる医療を提供することを目指しています。開業医と病院が医療情報を
共有することで、的確な医療を提供し、無駄な待ち時間や検査の繰り返しなど
を省くシステムです。

 ▽地域連携パス
 医療機関同士の連携による治療計画「連携パス」(医療連携クリティカルパ
ス)を地域まで延長し、保健・福祉サービスを連動させるもの。二次保健医療
圏を対象として実施されます。

 青森県でも平成十七年度から二カ年、地域連携パス標準化モデル開発・普及
事業が行われ、また十八年度診療報酬改定においてパスに対する保険点数が新
設されました。対象は大腿(だいたい)骨頚部(けいぶ)骨折と脳卒中ですが、
順次拡大される予定です。しかし、機能の異なる施設同士の情報共有を目的と
する連携パス作成は容易ではありません。

 現在、全国では地域連携のさまざまな試みが多様な疾患で行われています。
地域のニーズに合わせて順次導入していく必要があると思われます。