「乳がん検診」
小林明子=八戸市総合健診センター超音波検査士
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日本人女性の16人に1人は乳がんになると言われ、その罹患率、死亡率と
もに上昇し続けています。
さらに、30〜64歳女性の死亡原因のトップとなっていますが無関心な方
が多く、これは乳がん検診の低い受診率に表れています。乳がんは早期に発見・
治療すればほとんどが治るがんであり、乳房温存手術も可能です。早期発見の
ため定期的に乳がん検診を受診しましょう。
国は40歳以上の女性に対し、2年に1回のマンモグラフィによる乳がん検
診を推奨しています。しかし、乳がんは30代後半から急激に増加します。乳
腺が発達している若い年代の方は、マンモグラフィ検査では腫瘍と正常組織と
の区別が難しい場合があります。
そこで八戸市総合健診センターでは、マンモグラフィ検査の対象とならない
39歳以下の方の乳がん検診に、画像検査として乳腺超音波検査を導入してい
ます。
超音波検査は乳腺密度に影響されず、乳腺の重なった部分も観察できます。
触るだけではわからない小さなしこりやしこりを作らないがんが見つかること
もありますので、早期の乳がんの発見に役立っています。
検査は乳房に温めたゼリーを塗って行い、超音波を出す小さな装置を当て反
射してくる音を画像化します。検査は全て女性スタッフが行っています。痛み
は無く放射線被爆等の心配もありません。
超音波検査を用いた乳がん検診は既に普及しており、これに対し公的補助を
出す自治体も増えています。八戸市の場合、公的補助対象者は千円の自己負担
で受診出来ます。
今年度の助成対象は、八戸市に住民票のある30〜39歳の女性のうち、偶
数年齢の方と乳腺超音波検査を初めて受診される方、そして年齢にかかわらず
医師が必要と認めた方、となっています。
乳がん検診は予約制となっておりますので、当センターに電話でお問い合わ
せください。
乳がんを早期発見するためには月に1回の自己検診を行い、40歳以上の方
は2年に1回のマンモグラフィ検査を、39歳以下の方は超音波検査を受ける
ことをお勧めいたします。
