「子どもの事故」

 乳児は5カ月を過ぎると、手にしたものを何でも口に持っていくようになり
ます。これ自体は正常な発達過程ですが、誤飲の危険性が出てきます。誤飲と
は、食物ではない異物や液体などを飲み込んでしまうことです。その誤飲の中
でも、もっとも危険なのが「たばこ!」です。

 特に、吸い殻を水に浸し、ニコチンが溶け出している液体の場合は危険で、
重度のニコチン中毒を起こし、生命にかかわる場合があります。

 また、ボタン電池や数個の磁石製品を飲み込んでしまうと、胃や腸に穴が開
くことがあります。

 予防策には、
1乳幼児の口に入ってしまうもの(直径38ミリ以内のもの全て)は、乳幼児
の手の届く範囲には置かない
2子どもの口に入るものは、高さ1メートル以下の場所に置かない
3乳幼児のいる家庭では、テーブルクロスを使わない―などが挙げられます。

 さらに、誤嚥(ごえん)というものがあります。誤嚥とは異物が気道内に入
ることをいいます。さまざまなものが気道(口〜のど〜気管〜肺)異物の原因
になります。

 食べ物の中で飛び抜けて多いのはピーナツです。ピーナツは気管の中で膨れ、
気道をふさいでしまうので大変危険です。よって節分の翌日は、乳幼児の気管
支内異物が多発する日です。

 これを防止するためには、
▽3歳になるまでは、ピーナツなどの乾いた豆類は食べさせない
▽あおむけに寝た姿勢はもちろん、歩いているときや遊んでいるときに食べさ
せない
▽乳幼児の食事中に肩をたたいたり、大声で呼んだり、びっくりさせたりしな

▽乳幼児の食事中は、大人がそばにいて見守ること―などが必要になってきま
す。